画像補間法を用いた画像伸縮

澤見研究室

I98N051 酒井 友宏  I98N093 西澤 嘉延  I98N129 宮本 桂子


1.          はじめに

画像の解像度変換は,各種補間法を適用して原画像のピクセル数を増減させることにより行う.よく用いられている画像補間法として,ニアレストネイバー法,バイリニア法,バイキュービック法の三つの方法がある.

本研究ではバイキュービック法を用いて画像の拡大を行う.バイキュービック法は3次関数を用いて補間するため3次補間法とも呼ばれている. バイキュービック法は比較的精度の高い補間法であるため自然な画像を得ることができる.本研究ではバイキュービック法による補間が行列とベクトルの演算で表すことができることから,同様にしてラグランジュ補間多項式と離散コサイン変換を用いて補間公式による違いを比較し評価を行う.

 

2.          バイキュービックによる補間法

 バイキュービック法は原画像の画質をあまりそこなわない拡大,縮小処理ができる.

この補間方法は原画像から4×4のブロック単位でピクセルを取り出し,このブロック内を補間することで元の標本点と標本点の間に新しいピクセルの値を求めて拡大や縮小を行う(図1参照).つまり補間により概知のピクセルの値をもとにこれらの間にあるピクセルの値を推測し,新しい標本点にそのピクセルの値を入れることでピクセル数を増減させ,拡大や縮小処理を行う.

補間多項式を用いた近似計算はプログラムが比較的容易なため,画像処理においてよく用いられている.補間多項式による近似計算を用いることによって画像の解像度を変えることができる.すなわち,画像を拡大あるいは縮小するときに補間により新しいピクセルの値を得てピクセルの数を増減させることができる.

図1:ブロックの補間方法

 

2.1             ラグランジュ補間

  ラグランジュ補間多項式(Lagrange's interpolation polynomial)は一般にn個の点(ただしk=1,…,n)を通るn-1次多項式である. この多項式は点で値が1,他の点で値が0になる.ラグランジュ補間係数は次式で表される.

 

 

2.2             離散コサイン変換(DCT)

 DCTDiscrete Cosine Transformフーリエ変換の一種で,データ量の削減を目的とした画像圧縮や音声圧縮などで用いられている.DCTDCTT,DCTU,DCTV,DCTWの4種類に分類されていて,本研究ではDCT−Tを用いる.DCT−Tは次式で表される. 

 

 

 

   

 

3.          視覚的評価

バイキュービック法を用いて拡大した画像の視覚的評価を行う.原画像をラグランジュ補間多項式を用いて4/3倍に拡大した画像を図2に示す.また,

原画像をDCTを用いて4/3倍に拡大した画像を図3に示す.

             

2:原画像

 

       

3:ラグランジュ補間による拡大画像

     

     

4:DCTによる拡大画像

 

3,図4より,拡大後の画像を比較した限りでは補間多項式による違いは見られなかった.

 

4.          数値的評価

視覚的に評価したとき,人によってその評価はまちまちであるため,補間によって拡大した画像を数値的に評価する必要がある.そこで原画像とラグランジュ補間,DCTを用いて画像の拡大を行った場合について,ピクセルを構成するRGB各値の平均と標準偏差を求め,以下に示す(表1,表2).

 

1:原画像と拡大した画像の平均値

 

平均

  R

  G

  B

原画像

116.70

104.81

97.14

ラグランジュ補間

117.87

106.29

97.95

DCT補間

117.90

106.31

97.97

2:原画像と拡大した画像の標準偏差

 

標準偏差

  R

  G

  B

原画像

65.37

69.83

71.86

ラグランジュ補間

63.97

69.74

72.19

DCT補間

63.90

69.68

72.12

原画像と拡大した画像でピクセルの値の平均と標準偏差を比較すると,いずれも原画像の値と大きくは変わらなかった.また,補間多項式による違いは数値でもわずかしか見られなかった。

 

5.          まとめ

 今回の研究では,各種の補間方法を用いたバイキュービック法による画像補間を行った.補間多項式の次数が3次程度であれば,視覚的にも数値的にも違いがみられないことがわかった.今後の課題として,次数を上げた場合にどのような違いが出るか,またどの多項式による画像補間が最も優れているかを調べていくことなどが挙げられる.

 

6.          参考文献

[1]  K.R.Rao/P.Yip共著,安田浩・藤原洋 共訳 画像符号化技術,オーム社,1990

[2] 森正武 著,数値解析,共立出版株式会社,

1973

[3]  VBレスキュ−(花ちゃん)&八日市PCサービスhttp://www.bcap.co.jp/hanafusa/

[4]  myu-po  HAUS

http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-SanJose/3109/programs.html